コラム:大腸がん検診について
大腸がん検診について
今後月一回程度、がん検診や季節のトピックスなどについて発信させていただきます。
今回は現在最も増えている大腸がんの検診についてお話しします。
大腸がんは国内のがんによる死亡原因の上位に位置しています。また、がんにかかる人は40歳代から増加します。
大腸がん検診で早期に発見して治療することにより、大腸がんで亡くなることを防ぐことができます。早期の大腸がんは自覚症状がないことがほとんどですので、自覚症状がないうちに検診を受けることが大事です。
血便、腹痛、便の性状や排便の回数が変化したなどの症状がある場合には、便検査をするのではなく、すぐに医療機関を受診して精密検査を行ってください。
大腸がん検診の方法
1)対象年齢と受診間隔
40歳から、1年に1度定期的に受診してください。堺市にお住まいの方は検査費用は無料です。
2)検診項目
便潜血検査(2日法)
2日分の便を採取し、便に混じった微量な血液を検出する検査です。大腸にがんやポリープなどの病気があると大腸内で出血することがあり、その血液を検出します。(通常は微量で目には見えません)。2回のうち1回でも陽性になると精密検査となります。
大腸がん検診の判定後の流れと精密検査
1)検診の判定
(1)がんの疑いなし(精密検査不要)と判定された場合
検診の結果、「がんの疑いなし(精検不要)」と判定された場合は、1年後にがん検診を再度受けてください。それ以後に血便、腹痛、便の性状や排便の回数の変化があらわれた場合は、次回の検診を待つのではなく、すぐに医療機関を受診しましょう。
(2)がんの疑いあり(要精密検査)と判定された場合
検診の結果、「がんの疑いあり(要精密検査)」と判定された場合は、必ず精密検査を受けてください。大腸がんは常に出血しているとは限りませんので、1回でも便潜血検査陽性となったら精密検査を受けてください。3回目の便潜血検査をしても精密検査の代わりになりませんので注意してください。
大腸がんがあっても症状が出ないことがほとんどです。「次回の検診まで待とう」、「症状がないから大丈夫」などと自己判断はしないようにしましょう。もともと痔がある場合でも、痔が原因で出血しているのか、あるいは大腸がんやポリープのために出血しているのかは精密検査をしないと分かりません。検診で陽性になった時には自己判断をせずに、必ず精密検査を受けましょう。
2)精密検査について
一般的な精密検査は、全大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が行われます。大腸カメラが困難な時はS状結腸内視鏡検査と大腸X線検査の併用法や大腸CT検査があります。
(1)全大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
当クリニックでも行っている検査です。
下剤で大腸を空にしたあとにおしりから大腸カメラを挿入して、直腸から盲腸までの大腸の全部位を観察します。ポリープが見つかった場合には、大きさや形態を見て治療可能な時はその場で切除します。また、必要に応じて組織を採取し、悪性かどうかなどを診断します。
(2)大腸のX線検査(大腸内視鏡との併用法)
大腸の奥まで観察することが困難な場合には、内視鏡が届かない奥の大腸をX線検査で調べます。大腸のX線検査は、下剤で大腸を空にしたあとに、肛門からバリウムを注入し、空気で大腸をふくらませて大腸全体のX線写真をいろいろな方向から撮影します。
(3)大腸CT検査
下剤で大腸を空にしたあとにおしりからガスを注入し大腸を拡張させ、CT検査を行います。この撮影により得られた大腸の3次元画像から、がんやポリープがないか調べます。